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慰謝料・離婚の法律用語集 -わ行-

わ行の法律用語一覧

「わ」から始まる用語

和解[わかい]

裁判上であるか否かを問わず、争いごとについて、当事者双方が合意する形式で争いを終えることを和解といいます(民法第695条)。

裁判上で和解が成立した場合は、和解を取り消して再び争うことが原則禁じられるなど、一定の法的効果が働きます。

また、和解調書が作成された場合、確定判決と同様の効力があるため、強制執行が可能な債務名義となります。

その一方で、裁判外で和解が成立した場合は、和解を取り消して、再び裁判を起こすことに法律上の制限はありません。

ただし、和解が成立すると、その証拠として、たとえば、不貞行為による慰謝料の支払いなど和解条件などをまとめた文章である和解書を作成しておくことが一般的です。

このため、裁判上で和解することを「裁判上の和解」、裁判外で和解することを「示談(じだん)」と呼んで区別する場合もあります。

和解書[わかいしょ]
和解した内容を記載した書面のことです。合意書や示談書とほぼ同じ意味で使われますし、法的な効力の違いもありません。

浮気不倫問題を交渉で解決できた場合に、不倫相手などとの間で慰謝料の支払いを中心に和解書を取り交わして、トラブルを終わらせることが一般的です。

そして、和解書には、慰謝料の金額や支払い時期、支払い方法ばかりでなく、下記のような様々な重要事項を盛り込まなければなりません。


(1)清算条項

和解書の中で取り決めた内容以外に当事者間には何も債権債務関係がないことを確認します。

(2)口外禁止条項

不貞行為の事実や合意した内容などを第三者に口外することを禁じます。

(3)接触禁止条項

不倫相手が配偶者に今後関わることを禁止します。

(4)違約条項

万が一、合意内容に違反した場合のペナルティについて記載します。

(5)その他誓約条項

離婚しない場合の求償権放棄に関する取り決めなどです。


浮気・不倫による慰謝料請求や離婚問題は、個別具体的に事情が異なりますので、和解書はオーダーメイドに作成せざるを得ません。

和解書に署名押印してしまうと、後から内容に不満や認識違いがあっても、和解書を再度取り交わすことが難しいのです。

しかし、大切な条件が漏れていたり、中途半端な内容であったり、記載方法が曖昧であると、後からトラブルが蒸し返される危険性もあります。

また、合意内容について違反行為があった場合、裁判に訴える大切な証拠資料ともなります。

そのため、相手方に和解書の作成を任せたり、本人同士で取り交わしてしまうのではなく、離婚や浮気・不倫問題の慰謝料請求に強い弁護士に、事前に相談することをおすすめします。

和解調書[わかいちょうしょ]

離婚裁判中に和解離婚や認諾離婚が成立した場合、あるいは、不貞行為の慰謝料請求の裁判中に和解が成立した場合、裁判所の書記官が和解の条件を「和解調書」という書面にまとめます。

この和解調書は、確定判決と同じ法的効力を持ちます。和解が成立した日に離婚が正式に成立したことになりますので、協議離婚の離婚届出のように、当事者双方や証人による署名押印は必要ありません(和解が成立してから10日以内に、市区町村役場に離婚届を提出する必要はあります)。

また、慰謝料や養育費の未払い、財産分与の未履行など、和解調書に記載された内容が適切に実行されなかった場合、相手方の財産を強制的に差し押さえる強制執行という手続きを行うことも可能です。

離婚条件や不貞慰謝料(浮気不倫の不貞行為による慰謝料)の支払条件が和解調書に記載され、和解が成立すると、後で覆すことはほぼ不可能になります。そのため、和解調書の記載内容に洩れがないか十分に注意する必要があります。