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慰謝料・離婚の法律用語集 -さ行-

さ行の法律用語一覧

「さ」から始まる用語

裁判認知[さいばんにんち]

認知の訴えでは、DNA鑑定結果やその他の客観的な証拠、当事者の主張や妊娠・出産にいたる経緯などを調べたうえで、家庭裁判所の裁判官が子どもと父親の間の父子関係を認めるか否か、判断をくだします。

このように、裁判所の判断(裁判)によって認知を実現することから、強制認知のことを裁判認知と呼ぶことがあります。
詳しくは強制認知のページをご覧ください。

裁判離婚[さいばんりこん]

夫婦間での話し合いによる離婚(協議離婚)では結論が出ず、家庭裁判所による離婚調停でも離婚が成立しなかった場合、家庭裁判所に訴訟を起こして、裁判所の判断により強制的に離婚の成立を求めることができます。

この手続きを、裁判離婚といいます。同じ意味で、「判決離婚」や「訴訟離婚」とも呼ばれます。

現行法上、最初から裁判離婚することはできません。最初に離婚調停を申し立て、調停が不成立に終わった場合にのみ、裁判離婚を求めるための訴訟(離婚訴訟)を提起することができます。これを、「調停前置主義」と呼びます(家事事件手続法第257条1項)。

協議離婚や調停離婚と異なり、裁判離婚では、当事者が合意していなくとも、裁判官の判断で強制的に離婚を成立させることが大きな特徴です。

また、協議離婚や調停離婚では、当事者が合意さえすればよく、離婚理由に何も制限はありません。
しかし、裁判離婚では、いわゆる、夫婦間の性格の不一致を理由として離婚訴訟を提起することはできません。配偶者に浮気不倫不貞行為があった場合など、裁判上で離婚が認められる離婚理由は下記の5つに限定されています(法定離婚原因)。


民法第770条1項

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。

二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

「し」から始まる用語

事実婚[じじつこん]

婚姻届を提出していないものの、夫婦関係を成立させようという意思(婚姻意思)があり、事実上の夫婦共同生活を送っている男女関係のことです。内縁とほぼ同じ意味で使われます。

女性の社会進出や自立、男女平等の考え方などを背景に、結婚に関する価値観は多様化し、事実婚を選択するカップルも増えています。


(1)事実婚の場合でも、財産分与や慰謝料請求が認められる

事実婚の場合であっても、事実婚の解消に際して財産分与の請求権が認められますし、浮気不倫不貞行為やDVなど当事者の一方に関係破綻の責任がある場合には、慰謝料の請求権も認められます。


(2)事実婚を選ぶメリット

①氏の変更がない

婚姻届を提出する場合、夫婦同氏の原則により、夫婦で同じ氏を名乗らなければなりませんが、事実婚の場合は、氏を変更する必要がありません。
結婚に際して、今の日本では女性が男性の家に入るという考えがまだ一般的であり、女性が氏を変更することが多いものです。

しかし、事実婚を選択すれば、女性が氏を変更することなく、これまでと同様の社会生活を送ることができます。

②戸籍に記載されない

婚姻届を提出した場合、離婚すると戸籍に離婚した旨の記載(いわゆる、バツ)が残ります。しかし、事実婚を選択すれば、関係が破綻した場合であっても、戸籍に何も記載されません。

当然ながら、婚姻届を提出しないわけですから、離婚届を提出する必要はなく、単に本人同士が事実婚状態(同居)を解消すればよいのです。


(3)事実婚を選ぶデメリット

①相続について

事実婚の夫婦は互いに法定相続人として扱われません。そのため、一方が亡くなった場合、他方が相続することができません。
なお、この問題は遺言を残すことによりある程度は解消されますが、法定相続人の方が相続税に関する基礎控除の枠が大きいため、相続税の面では不利になります。

②子どもについて

事実婚の男女間で生まれた子どもは、法律上は非嫡出子(婚外子)として扱われ、父親の財産を相続させるには、父親の認知が必要です。
また、子どもは母親の戸籍に入るため母親の氏を名乗ることになり、親権も母親が持つことになります。その他、子どもの成長に伴い、子どもと父親の氏が異なることによる不都合も生じます。

③税金について

事実婚の夫婦では、所得税の配偶者控除や配偶者特別控除が受けられません。また、社会保険上の被扶養者になることはできますが、事実婚であることの証明が必要になります。

死亡による婚姻の解消[しぼうによるこんいんのかいしょう]

法律上、婚姻の解消原因は3つあります。

最も一般的なものは①離婚ですが、その他にも、②夫婦の一方の死亡や、③夫婦の一方が失踪宣告を受けた場合も、婚姻関係は解消されます。

準正[じゅんせい]

婚姻届を提出していない、つまり、法律上の婚姻関係にない父母から生まれた子ども(非嫡出子)が、嫡出子の身分を取得することです。

準正には次の2種類がありますが、いずれも婚姻認知の両方が揃うことが必要であり、順番が異なるだけです。

(1)事実上の父親が認知した後に父母が婚姻すること(婚姻準正)

(2)父母の婚姻後に父親が認知すること(認知準正)

以前は、非嫡出子と嫡出子の間に法定相続分の差異があったため、非嫡出子が嫡出子の身分を取得できる準正という制度は価値のあるものでした。
しかし、平成25年(2013年)の民法改正により、両者に法定相続分の差がなくなりました。

そのため、父親から認知を受けた非嫡出子は、準正を受けなくても嫡出子との法定相続分に関する差別的な扱いはなくなっています。

まとめると、婚姻と認知の両方が揃うことを準正と呼び、非嫡出子は嫡出子の身分を取得します。
しかし、現在では、嫡出子と非嫡出子の法定相続分に違いがないため、離婚や相続について問題になることはあまりありません。

 

【参考】法律からみた子どもの概念

準正について
女性センター[じょせいせんたー]

各都道府県や各市区町村の地方自治体が自主的に設置している、女性のための複合的な総合施設のことです。

「女性センター」「男女共同参画センター」など名称は様々です。DV(ドメスティック・バイオレンス)などの夫婦間のトラブル、離婚相談、母子家庭に関する手当や支援など女性が抱える問題全般の相談や支援などを実施しています。

この点、各都道府県に最低1つの設置が義務付けられている婦人相談所とは異なりますが、配偶者暴力相談支援センターを兼ねている施設もあります。

弁護士への相談に抵抗を感じられていたり、まだ躊躇されている方がいらっしゃるかと思います。

公的機関の第三者に相談してみるだけでも、多少は気持ちが楽になるかと思いますので、一度問い合わせしてみてもよいかもしれません。

人事訴訟[じんじそしょう]

民事訴訟や刑事訴訟という言葉は馴染みがあるかもしれませんが、人事訴訟という言葉には耳慣れないかと思います。

離婚訴訟などの夫婦関係や、養子縁組などの親子関係といった人の身分関係上の争いを解決するための訴訟を人事訴訟と呼びます。

この人事訴訟の手続には民事訴訟法も適用されますが、特別法である人事訴訟法の方が優先的に適用されます。
そして、人事訴訟の手続は、民事訴訟と比較した場合、3つの大きな特徴があります。

(1)管轄について
通常の民事訴訟は、地方裁判所や簡易裁判所が管轄となりますが、人事訴訟の場合は家庭裁判所が管轄します。訴状の提出先が異なりますので、注意してください。

(2)調停との関係について
たとえば、離婚訴訟を提起するためには、あらかじめ調停を申し立てなければなりません(調停前置主義)。いきなり離婚を裁判に訴えることはできないのです。

(3)手続の進め方について
通常の民事訴訟の場合、当事者が主張しない事実に基づいて裁判をすることはありません。

しかし、人事訴訟の場合、裁判所は当事者が主張しない事実を斟酌したり、職権で証拠調べをする場合があります。これを専門用語で職権探知主義と呼びます(人事訴訟法第20条)。

審判確定証明書[しんぱんかくていしょうめいしょ]

離婚審判など家庭裁判所で行われた審判が確定したことを証明する公的書類のことです。
審判は2週間以内に不服申し立てがされなかったり、不服申し立てが受理されなかったりした場合に確定します。

審判による離婚の場合、審判確定後10日以内に、審判確定証明書と審判書謄本にその他の必要書類を添えて市区町村役場に離婚届を提出しなければなりません。

ただし、審判が確定したとしても、家庭裁判所から確定のお知らせが来るわけではありません。

審判が出された家庭裁判所に「審判確定証明申請書」という申請書を提出して、審判確定証明書を発行してもらえるよう申請する必要がありますので、注意してください。

審判書[しんぱんしょ(しんぱんがき)]

家庭裁判所で、離婚、子の氏の変更許可、親権者の変更、婚姻費用の分担、養育費の請求などの審判手続が行われた場合、家事審判官は、当事者の言い分を聞き、各種の調査を経たうえで決定を行います。

この決定が審判であり、審判の内容が書かれたものを審判書と呼びます。
裁判所や弁護士の関係者の中には「しんぱんがき」と呼ぶ方もいます。

審判の内容に不服がある場合には、2週間以内であれば不服申し立てが可能です(不服申し立てができない事件もあります)。

不服を申し立てずに期間が経過したり、高等裁判所への不服申し立てが認められなかったりした場合は、審判が確定します。

そして、その審判書は確定判決と同一の効力を持つことになります。

審判書謄本[しんぱんしょとうほん(しんぱんがきとうほん)]

審判の内容を記載したものが審判書であり、その謄本(写し)のことを審判書謄本と呼びます。
裁判所関係者や弁護士の中には「しんぱんがきとうほん」と呼ぶ方もいます。

たとえば、離婚審判の場合、審判書の原本は外部に出されることなく家庭裁判所で保管されます。

しかし、この審判書を役所に提出するなど他の手続きで外部に提出しなければならない場面があります。

そのため、家庭裁判所が原本の写しに「これは謄本である」との印を押し、原本と同一の効力を持った写しを作成します。これが審判書謄本となります。

審判による離婚の場合、審判確定後10日以内に、この審判書謄本と審判確定証明書その他必要書類を添えて、市区町村役場に離婚届を提出しなければなりません。

「す」から始まる用語

推定される嫡出子[すいていされるちゃくしゅつし]

法律上の婚姻関係にある者の間に生まれた子、つまり嫡出子のうち、下記要件にあてはまる子どもを「推定される嫡出子」といいます(民法第772条)。


・妻が婚姻中に妊娠した子ども

・婚姻の成立の日から200日後または婚姻の解消もしくは取消しの日から300日以内に生まれた子ども


この条件にあてはまる場合、つまり、推定される嫡出子の場合には、夫からの認知などの手続きを行うことなく、当然に生まれた子の父親となることができます。

これは、母子関係は出産によって明らかですが、父子関係は必ずしも明確ではないことから、法律上の父子関係を早期に安定させるために設けられている制度です。

もしも、母親が浮気不倫をし、実はその不倫相手との間に子どもが生まれた場合など、子どもの父親がこの推定を覆したいとき(親子関係を否定したいとき)は、子どもが生まれたことを知ってから1年以内に、嫡出否認の訴えという厳格な手続を経なければなりません。

1年以内に訴えを行わない場合には、父親と子どもの親子関係が確定し、養育費などの支払義務が発生します。

「せ」から始まる用語

性格の不一致[せいかくのふいっち]

離婚原因の中でも、もっとも多く主張されるものです。家庭裁判所で行われる離婚調停離婚訴訟では、男性女性問わず第1位の離婚原因ですし、男性の60%以上、女性の39%以上が性格の不一致を離婚原因として挙げています(令和元年度司法統計より)。

協議離婚や調停離婚の場合は、夫婦双方の話し合いと合意によって離婚が成立しますので、性格の不一致を理由とした離婚をすることが可能です。

しかし、離婚訴訟の場合、性格の不一致のみを理由とした離婚が認められることはまずありません。

結婚した夫婦は、そもそも、生まれも育ちも全く異なる他人同士なのですから、多少の性格の不一致が夫婦間にあることは当然であり、夫婦お互いが円満な婚姻関係のために努める義務があるからです。

そのため、性格の不一致によって夫婦間の信頼関係や夫婦関係が破綻しているとする具体的な事実を、第三者が客観的に見ても理解できるよう準備しておかなければなりません。

詳しくは弁護士までご相談ください。

生活扶助義務[せいかつふじょぎむ]

自分に相応しい生活水準を維持したうえで、なお余力がある場合に最低限の生活を相手に対して維持させる義務のことです。

法律上、直系血族及び兄弟姉妹は互いに扶養する義務があるとされています(民法第877条1項)。そして、この扶養義務の程度は生活扶助義務でよいとされています。

しかし、直系血族であっても、たとえば親子間の場合、子どもが未成熟子ですと、養育費などの扶養の程度は生活保持義務まで必要となります。もっとも、親が成人した子どもを扶養し続ける場合など、子どもが未成熟子でなくなった後は、扶養義務の程度は生活扶助義務で構いません。

なお、配偶者に対する扶養義務も生活保持義務まで必要ですので、別居中の婚姻費用についても、自分と同程度の生活を保障しなければなりませんので、注意してください。

生活保持義務[せいかつほじぎむ]

自分と同じ程度の生活を相手に保障する義務であり、夫婦間や未成熟子に対する扶養の程度は、この生活保持義務であるとされています。具体例として、夫婦間での婚姻費用の支払義務や、離婚後の養育費の支払義務があげられます。

自分と同程度の生活ということは、極端な例ですが、お金がなくてパン1個しか買えなかったとしても、そのパンを分かち合うことが求められています。

この点、自分に相応しい生活水準を維持したうえで、なお余力のある範囲内で、相手の生活を援助する義務である生活扶助義務とは異なります。

性交拒否[せいこうきょひ]

夫婦の一方が性交渉を要求しても、他方が性交渉を拒むことです。セックスレスの場合、両方が性交渉を求めていない、自然と性交渉しなくなった場合も含みますが、性交拒否は求められても拒む点で異なります。

円満な夫婦生活を営むうえで性行為は大切なものとされています。そのため、性交拒否が継続的に続いており、その結果、夫婦生活が破綻してしまうと「婚姻を継続し難い重大な理由(民法第770条1項5号)」として法定離婚原因に該当することがあります。

ただし、加齢による性欲や体力の低下、病気、夫婦間で性交渉をしないという合意など、性交渉の拒絶に正当な理由があるかどうか慎重に考慮されます。

また、性交拒否を離婚原因として離婚を求め、それが争点となった場合、相手が拒否した事実を立証することは難しいものがあります。

「明らかに拒否したわけではない」とか「そういう雰囲気ではなく、要求されていると感じなかった」など、セックスは男女間の繊細な機微に触れるものですので、書面や録音を残しているわけではありません。
LINEやメールなども有効的に活用しながら、性交渉できるはずなのに応じてくれないという事実を積み重ねておくことが重要です。

成熟子[せいじゅくし]

経済的・社会的に親から自立して生活することができない子どものことを未成熟子と呼びます。
これに対して、自立して生活することができる子どものことを成熟子、あるいは、「成年子(せいねんし)」と呼びます。単に「成年の子」と呼ぶこともあります。

このような子どもに対する区分は、離婚に伴う養育費で問題となります。養育費は、未成熟子が成熟子になるまでの間、必要になるからです。

一般的に、離婚時の養育費に関する取り決めでは「子どもが成年に達するまで養育費を支払う」とされていることが多いものです。

この点、民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げられます(2022年4月1日より)。
しかし、養育費の取り決めがなされた時点で、成年年齢が20歳であれば、成年年齢が18歳に引き下げられても、従来通り20歳まで養育費の支払義務を負うことになります。

なお、養育費は未成熟子が経済的・社会的に自立できない場合に支払われるものです。
そのため、子どもが成年年齢に達したとしても、養育費を請求することができます。

たとえば、子が大学に進学している場合は、大学卒業まで養育費の支払義務を負うことになります。

いずれにしろ、離婚協議書などで養育費に関する取り決めをする場合は、「4年制大学の卒業まで」とか「22歳に達した後の3月末まで」などと、明確に養育費の支払終期を定めておくことがトラブル防止に繋がります。

成年子[せいねんし]

成年の子、いわゆる、成熟子のことです。

詳しくは法律用語集の「成熟子」のページをご覧ください。

「そ」から始まる用語

送達証明書[そうたつしょうめいしょ]

債務名義に記載された金銭の支払いが履行されなかった場合、裁判所に対して、相手方の財産(預貯金や給与など)から強制的に未払いの金銭を回収する強制執行という手続きを申し立てることができます。

たとえば、浮気・不倫相手に請求した不貞行為慰謝料であったり、離婚の際に取り決めた(未払いの)婚姻費用、財産分与、養育費などです。

そして、強制執行を申し立てる際の必要な条件の1つに、債務名義があらかじめ相手方に届いていることがあります。この「相手方に届いていること」を証明する書類が送達証明書になります。

送達証明書は、債務名義を作成した公的機関が作成します。すなわち、調停調書、審判書、和解調書や判決などの場合は裁判所が作成しますし、公正証書の場合は公証役場が作成します。

なお、判決や審判書が作成されると、裁判所は相手方に送達(郵送)する手続きを行います。しかし、調停調書や和解調書の場合は、裁判所に申請しない限り、送達されません。

そのため、いざ送達証明書を申請しようにも、送達がまだされておらず、送達証明書が取得できない場合もあるので注意が必要です。

双方無責[そうほうむせき]

離婚に至ってしまった原因について、夫婦それぞれに責任がないことをいいます。この点、離婚原因を作った、離婚に至った責任のある配偶者を有責配偶者と呼び、離婚原因を作っていない、離婚に至った責任がない配偶者を無責配偶者と呼びます。

たとえば、夫の浮気不倫による不貞行為を原因として離婚する場合、夫は有責配偶者となりますし、妻は無責配偶者となります。この場合、妻は不倫相手や夫に対して慰謝料を請求することができます。

しかし、このような貞操義務違反もなく、性格の不一致などを理由として、夫婦双方が合意して協議離婚するような場合は、双方無責となります。

そのため、離婚に至った責任が双方にない以上、どちらの側からも慰謝料を請求することはできません。

訴状[そじょう]

訴えを提起するときに、裁判所に提出する書面のことです。訴状には、当事者の住所氏名や代理人弁護士の情報、何をどのような理由で請求するのかという内容(請求の趣旨及び請求の原因)などを記載しなければなりません。

浮気不倫相手に対して、不貞行為による慰謝料を請求する場合、訴状の提出先は地方裁判所となります。ただし、訴額が140万円以下の場合は簡易裁判所となります。

また、離婚訴訟における訴状の提出先は、夫または妻の住所地を管轄する家庭裁判所になります。ただし、離婚訴訟は、離婚調停で解決ができない場合にはじめて訴えを提起することが可能となりますので、注意が必要です(調停前置主義)。

訴状の書式は民事訴訟法に定められているわけではありませんが、裁判所が指定するフォーマットはあります。訴状は同じものを2部作成して提出します。1通は正本として裁判所用となり、もう1通は副本と呼ばれ、相手方(不倫相手や離婚したい配偶者)用となります。

また、訴訟を提起するには、裁判手続を利用する手数料としての収入印紙や、相手方への送達用の郵便切手も必要になります。

その他、慰謝料を請求するなら不貞行為の証拠書類も必要ですし、離婚するなら夫婦の戸籍謄本のほかに、離婚と一緒に訴える内容(財産分与や年金分割、親権や養育費、離婚に伴う慰謝料など)によって必要書類は異なってきます。

訴訟は相手方に弁護士が代理人として付くことも多く、非常に専門的な手続となります。納得と満足のいく結果を実現するためにも、慰謝料請求や離婚に強い弁護士に相談することをおすすめします。