慰謝料・離婚の法律用語集
- 和解書[わかいしょ] とは?
和解した内容を記載した書面のことです。合意書や示談書とほぼ同じ意味で使われますし、法的な効力の違いもありません。
浮気・不倫問題を交渉で解決できた場合に、不倫相手などとの間で慰謝料の支払いを中心に和解書を取り交わして、トラブルを終わらせることが一般的です。
そして、和解書には、慰謝料の金額や支払い時期、支払い方法ばかりでなく、下記のような様々な重要事項を盛り込まなければなりません。
(1)清算条項
和解書の中で取り決めた内容以外に当事者間には何も債権債務関係がないことを確認します。
(2)口外禁止条項
不貞行為の事実や合意した内容などを第三者に口外することを禁じます。
(3)接触禁止条項
不倫相手が配偶者に今後関わることを禁止します。
(4)違約条項
万が一、合意内容に違反した場合のペナルティについて記載します。
(5)その他誓約条項
離婚しない場合の求償権放棄に関する取り決めなどです。
浮気・不倫による慰謝料請求や離婚問題は、個別具体的に事情が異なりますので、和解書はオーダーメイドに作成せざるを得ません。
和解書に署名押印してしまうと、後から内容に不満や認識違いがあっても、和解書を再度取り交わすことが難しいのです。
しかし、大切な条件が漏れていたり、中途半端な内容であったり、記載方法が曖昧であると、後からトラブルが蒸し返される危険性もあります。
また、合意内容について違反行為があった場合、裁判に訴える大切な証拠資料ともなります。
そのため、相手方に和解書の作成を任せたり、本人同士で取り交わしてしまうのではなく、離婚や浮気・不倫問題の慰謝料請求に強い弁護士に、事前に相談することをおすすめします。