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慰謝料・離婚の法律用語集

非嫡出子[ひちゃくしゅつし] とは?

婚姻届を提出していない男女の間に生まれた子どものことを非嫡出子と呼びます。民法上は「嫡出でない子」と表現されます(第779条、第790条2項)が、法律実務上は非嫡出子と呼んでいます。

非嫡出子の場合、父親が「自分の子だ」と認知の届け出をすることによってはじめて、法律上の親子関係が認められ、養育費などの負担義務が発生します。 認知されない場合、実際に生物学上の父親であっても、法律上は父親とは無関係な子どもになってしまいます。

そのため、認知という手続きは、養育費の請求や父親の財産の相続権などに関わってくる、子どもの将来にとって非常に大切なものです。

以前は、非嫡出子の法定相続分は嫡出子(婚姻関係のある夫婦から生まれた子ども)の半分とされていました。

しかし、このような取り扱いは法の下の平等を定めた憲法に違反するとの裁判所の違憲判断が下され、平成25年の民法改正によって、嫡出子・非嫡出子の法定相続分は同じとなりました。

なお、嫡出という呼び方にはマイナスなイメージがあることなどから、現在では「婚外子」という呼び方が徐々に浸透しつつあります。