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慰謝料・離婚の法律用語集

任意認知[にんいにんち] とは?

父親が自分の意思で認知することです。
認知を行うタイミングとしては、子どもが胎児のときには母親の承諾が必要(民法第783条1項)ですが、子どもが生まれた後であれば、父親はいつでも認知することができます。

具体的な方法としては、「認知届」という書類に必要事項を記入して署名押印し、戸籍謄本などの必要書類を添えて市区町村役場に提出します。

提出先は、「届出人である父の所在地もしくは本籍地」または「認知される子の本籍地」の市区町村役場です。

そして、認知によって、子どもは生まれたときからさかのぼって父子関係があったものとして取り扱われます(同第784条)。

ただし、子どもが成年に達している場合は、認知される子ども本人の承諾が必要となります。

これは、養育費の支払いを法的に請求するには認知が必要であるところ、認知をせずに子どもが成人してから、その子からの扶養を期待するような身勝手な行動を防ぐためです。

もし、父親が認知しない場合、調停や訴訟など家庭裁判所の力を借りて強制的に親子関係を確定させる方法(強制認知)があります。

未婚の男女間で妊娠がわかった場合、それをきっかけに結婚できれば何も問題はありません。
しかし、様々な事情で事実婚を継続する場合や、破局したり、未婚の母(いわゆる、シングルマザー)として子どもを育てたりするケースも数多くあります。

認知の手続きは、子どもの相続権や養育費の請求など、生まれてくる子どものために非常に大切な法律手続となります。
お困りの際は、離婚など男女問題に詳しい弁護士にご相談することをお勧めします。