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慰謝料・離婚の法律用語集

追認[ついにん] とは?

法律上、無効な行為や取り消すことができる行為について、事後的にその行為を有効なものとして確定させることを、追認と呼びます。

たとえば、勝手に署名押印されて離婚届を提出された場合、その離婚届は無効となります。しかし、追認すれば提出された時点に遡って、有効な届け出となります。

この場合、家庭裁判所に対して離婚が無効であるとの調停(協議離婚無効確認調停)を申し立てることができますが、無効の合意ができなければ、最終的には訴訟で決着をつけることになります。

しかし、無断で離婚届を提出された側の調停や訴訟の負担は大きく、仮に離婚が無効になったとしても、その後に夫婦生活を続けることは現実問題として難しいものがあります。相手の離婚意思が極めて固いからです。

そのため、離婚を追認して離婚の条件面の交渉に移ることも選択肢として考えられます。離婚後であっても、慰謝料養育費財産分与、年金分割などの請求が可能だからです。

なお、次の点には注意してください。


(1)親権者の指定

未成年者の子どもがいる場合、勝手に提出された離婚届で指定されている親権者が自分の意思とは違う場合があります。そのまま離婚を追認すると、離婚届に記載された親権者が有効になってしまいますので、注意してください。


(2)婚姻費用

離婚を追認した場合、離婚届が提出された時点に遡って離婚が成立しています。そのため、婚姻費用の分担請求ができなくなりますので、注意してください。


(3)慰謝料、財産分与、年金分割の請求

慰謝料請求は離婚の成立から3年で時効にかかりますし、財産分与と年金分割の請求は2年の除斥期間にかかります。そのため、長く争った末に離婚を追認し、離婚成立が離婚届の提出時点まで遡ると、請求ができなくなる可能性がありますので、注意してください。