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慰謝料・離婚の法律用語集

熟年離婚[じゅくねんりこん] とは?

熟年離婚は法律用語ではありませんし、明確な定義もありません。
長年連れ添った夫婦の離婚を意味し、一般的には、結婚生活が20年以上の夫婦が離婚することを指すと言われています。

厚生労働省の統計によると、2020年の離婚件数は2005年から約26.2%減少したのに対し、同居期間が20年を超える夫婦の離婚件数は、約3.5%の減少にとどまっており、多くの夫婦が熟年離婚しているものと考えられます。

熟年離婚の場合も、離婚するための方法や手続きに違いはありません。

まずは、離婚の条件について話し合ったうえで、夫婦の双方が離婚に合意し、市区町村役場に離婚届を提出することで成立する協議離婚が一般的な方法です。

話し合う離婚条件としては、子どもがいる場合、離婚後にどちらが親権を持つかや養育費の額、支払い方法などが重要ですが、子どもが成長し、成人していることも多い熟年離婚では、問題にならないケースも少なくありません。

熟年離婚の場合、婚姻期間中に築いた共有財産の額や、納付してきた年金保険料の額が多くなるため、財産分与年金分割が問題になりやすいと考えられます。また、配偶者の浮気不倫、DVなどが原因で離婚するのであれば、慰謝料の額も重要なポイントです。

もし、夫婦での話し合いがまとまらず、協議離婚が成立しない場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員を間に挟んで話し合いを続けることができます。調停でも話し合いがまとまらなければ、離婚審判裁判離婚となり、裁判所の判断を仰ぐことになります。

離婚後の生活を安心して過ごすためにも、離婚に向けた話し合いや手続きに不安がある場合は、弁護士に依頼して任せることをおすすめします。