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慰謝料・離婚の法律用語集

調停調書謄本[ちょうていちょうしょとうほん] とは?

裁判所で行われた離婚調停などの合意内容を記載した「調停調書」の写し(証明付きのコピー)です。

調停調書は、確定判決と同等の効力を持つ公的な書面です。その写しである調停調書謄本は、調停離婚年金分割の手続きなどを進める際に使用します。

1.調停調書とは

離婚に関する配偶者との話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。また、夫婦の双方が離婚に合意しているものの、慰謝料財産分与親権養育費、面会交流など、離婚の条件で意見が食い違う際も、調停が行われます。

調停は調停委員を交えながら話し合いを続ける手続きで、調停が合意に至った際に作成される文書が調停調書です。調停調書には、一例として次のような内容が記載されます。

  • 離婚すること
  • 慰謝料の金額と支払方法
  • 養育費の金額・支払期限
  • 親権者の指定
  • 面会交流の方法
  • 財産分与の内容

2.謄本とは

「謄本」とは、調停調書などの原本の全部をそのまま写した文書のことです。調停調書の原本は、裁判所で30年間保管されることになっており、裁判所に申請することで、謄本の交付や再交付が可能です。

また、調停調書の写しとして、謄本のほか、「正本」や「抄本」が交付されます。

「正本」は、原本の写しという意味では謄本と同じです。ただし、正本が原本と同一の効力を持ち、強制執行を申し立てる際の必要書類となるのに対し、謄本は強制執行の手続きの際には使用できません。

「抄本」は原本の一部のみを抜粋して写したものです。たとえば、離婚の成立を証明する部分など、調停調書の一部分だけがあれば足りる場合に抄本を使用することがあります。

3.調停調書謄本を使用する場面

離婚調停後に交付される調停調書謄本が必要となる主な場面として、まず、市区町村役場へ離婚届を提出する際の添付書類として提出します。ただし、離婚の成立や親権者の指定に関する内容を把握できればよいので、その部分を抜粋した抄本の提出が認められることが一般的です。

なお、調停離婚の場合、話し合いでの離婚(協議離婚)とは異なり、配偶者や証人の署名が不要です。ただし、調停の成立から10日以内という提出期限があります。違反すると5万円以下の過料に処される場合があるため、謄本(抄本)の交付も早めに申請しましょう(戸籍法第63条1項、第77条、第137条)。

年金事務所で年金分割の手続きを進める際も、調停の合意内容を確認するための資料として調停調書謄本が用いられます。謄本ではなく、年金分割の部分を抜粋した抄本の提出でも問題ない場合が多いです。

また、元配偶者が慰謝料や財産分与、養育費を支払わないなど、合意した内容が守られないケースでも、調停調書謄本が重要な役割を果たします。慰謝料などの金額を証明し、元配偶者に支払いを求める根拠として、調停調書謄本が証拠となります。

もし、元配偶者が支払いに応じないような場合、強制執行によって元配偶者の給与や預金などを差し押さえ、支払いを受けることができます。ただし、強制執行の申し立てには、調停調書の謄本ではなく正本が必要なので注意しましょう(その他にも、執行文の付与や送達証明書の取得が必要です)。

4.調停調書謄本の申請方法

調停調書謄本の交付は、調停を行った家庭裁判所に申請します。

申請する際は、窓口で入手するか、裁判所のホームページからダウンロードした申請書や本人確認書類(身分証明書)、手数料(1枚あたり150円分の収入印紙)などが必要です。申請できるのは、原則として本人か代理人弁護士で、基本的に第三者による申請は認められません。

返信用封筒や本人確認書類のコピーなどを用意することで、郵送による申請も可能です。

申請から交付まで数日ほど、郵送申請の場合は1週間ほどかかるため、離婚届の提出など、期限が定められた手続きに使用する場合は注意しましょう。

5.離婚後のお悩みも弁護士にご相談ください

調停調書謄本は、離婚の成立や慰謝料、財産分与、養育費など、調停で合意した内容を公的に証明する重要な書類です。

しかし、慰謝料が支払われないなど、合意内容が守られないケースは少なくありません。支払いを求めようとしても、法的な専門知識がなければ納得できる解決を実現するのは困難でしょう。

この点、弁護士への相談は、離婚を進める段階だけでなく、離婚後に生じたトラブルについても可能です。たとえば、次のようなお悩みをお持ちでしたら、弁護士への相談をご検討ください。

  • いつまでも慰謝料が支払われない
  • 養育費の振り込みがストップした
  • 強制執行を考えているが方法がわからない

離婚問題に詳しい弁護士であれば、相手方との交渉や強制執行の手続きなどを安心して任せられるでしょう。